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紙布織山内 | 作品解説

 

絹紙布緯絣帯地「樹の香りがした」
-2023年 第56回島根県総合美術展(県展) 金賞-

経糸に絹、緯糸に和紙糸を使用した「絹紙布」です。経糸の染色には、自分で育てた藍、敷地内の杉の枝葉、近所で拾った栗のイガなどを使用し、繊細な経縞になるようにしました。自分の鼻先すら見えない暗闇のなかには、製材したばかりの樹の香りが満ちていました。 素材:絹糸/和紙糸
染料:藍/杉(枝葉)/栗(イガ)/ベンガラ 他

諸紙布綴織帯地「一投」
-2022年 第55回島根県総合美術展(県展) 金賞-

和紙を切る幅を調整することで、糸の太さを自在に変えられるところが紙布の特徴でもあります。異なる太さの糸を綴織の技法によって織り、凹凸が生みだす柄の表現を試みました。早朝の海に膝まで入ったとき、透明度の高い水はレンズのように下の石をちりぢりにしながら私に見せました。 素材:和紙糸
染料:無し

木綿緯絣帯地「南国花鳥図」
-2021年 第46回全国伝統的工芸品公募展 全国商工会連合会会長賞-

綿糸を使い、絣の技法で絵柄を表現しました。南国の花や鳥のモチーフは、銀座の百貨店のショーウィンドウに飾られたアパレルの製品から着想を得て、デザインを起こしました。濃い藍色と白で表現することで、伝統と現代のミックス感が伝わるような工夫をしました。 素材:木綿糸
染料:藍

諸紙布綴織帯地「瑃」
-2021年 第54回島根県総合美術展(県展) 銀賞-

「一投」と同じく、生成りの紙糸による凹凸の表現で柄を織り出しました。「瑃」という漢字は意味を持ちませんが、季節が冬から春へ変わる際に確かに存在する、大地や大気の目に見えないエネルギーを表したいと思い、作品タイトルとしました。 素材:和紙糸
染料:無し

天蚕交織紙布帯地「朧」
-2020年 第53回島根県総合美術展(県展) 金賞-

和紙糸を基調に、天蚕の糸を織り込みました。出雲にお住まいの方から天蚕の屑繭をいただき、京都時代に目にした製糸の光景を思い出しながら、ぽこぽこと不均一な糸を紡ぎました。天蚕の淡い黄色と、真っ白ではない和紙糸がにじむように混ざり合う様子は、ぼんやりとした朧月を思わせます。
素材:和紙糸/天蚕糸
染料:無し


Yu Yamauchi